「7つの習慣ボードゲーム」について思うところ。
結論:うさんくさくて高すぎるから買わないほうが良い。
1.キャッシュフロー
キャッシュフローというゲームがあります。
以下のエントリに詳しいですが
ネットワークビジネスの勧誘に悪用されることが多く、ボードゲーム界隈では問題視されているゲームです。特徴は「うさんくさくて高すぎる」こと。
2万あったら大箱4~5個買えるわ!
2.クラウドファンディング
さて、先日「7つの習慣ボードゲーム」のクラウドファンディングが始まり、SNSで軽く話題になりました。
定価ベースで2万円…どこかで見覚えが…どこかで……
3.ボードゲームソムリエ
「このプロジェクトの中心人物」として紹介されている松永直樹氏、「ボードゲームソムリエ」を名乗って活動されている方です。以前「僕が人狼をプレイしないわけ」(魚拓)という記事で大炎上されたのを覚えている方もいるかも。
上述1.のとおり、「ふつうのボードゲーマー」ならこの手のゲームには近寄らないものですが、ソムリエともなると一味も二味も違うぜ、ということでしょうか。
なんて皮肉はともかく、「ボードゲームソムリエ」という肩書が詳しくない人に「ボードゲームとしての面白さのお墨付き」を与えているなら、それは大きな誤解だし、はっきり有害だと思います。
4.「なんなら、13000円で購入して、転売をしても大きな利益になると思いますw」
上記クラウドファンディングの「中の人」が、facebookで以下のような投稿をしています。(10/10追記:消えました。)
長文ですので全文引用は控えますが(今のところ全体公開です)、一番気になったところを。
金持ち父さん貧乏父さんのキャッシュフローゲームと同じ位置付けの教育ゲームになりますので価格は20000円と普通のボードゲームよりは高い金額です。
クラウドファンディングでは、そのボードゲームが限定100名で13000円で手に入れられる権利があったり、通常2万円で販売している7つの習慣セミナーDVD付きのお得なプランがあったりします。
初回の発売は2000個の限定にして、売り切れ状態を作るので、アマゾンやヤフオクでも逆にプレミアが付く可能性があり、2万円で出品してもすぐに売れる形になるでしょう。
なんなら、13000円で購入して、転売をしても大きな利益になると思いますw
確実に売れまくる自信があります!
こちらでグダグダ書くまでもなく「キャッシュフローと同じ位置づけ」と宣言してくれています。親切ですね。
そしてこれだけの長文の中で「ゲーム内容」に関する言及が3行くらいしかないというのもすごい。
面白いゲームを作ることが目的なら、これほどの「売らんかな」オーラは出ないと思いますが、どうもそれは主目的じゃないっぽいです。
5.大問題だとは言わないが
ここまで書いてきてナンですが、実を言うと、キャッシュフローほどの「有害」さはないと思います。
「7つの習慣」のビジネスモデルはマルチじゃなくてセミナーだからです。
セミナーが全て良いものだとも思いませんが、まあマルチよりはマシでしょう。*1
とはいえ、これを我々が愛好するところのいわゆる「ボードゲーム」と同列に並べられるのも心外です。
消費者庁あたりに「ボードゲーム風味セミナー教材」とかいって成分表示を義務付けてほしいものですね。(おわり)
余談
「ろくにむと」。 *2
(16/1/26追記:わりと早い段階で見られなくなってました……内容は、ソムリエ氏がニムトの紹介をする動画でした。)
久々の更新がこんなんでいいのか…